香川県坂出市の醤油(しょうゆ)メーカー「鎌田醤油」(鎌田郁雄社長)が、北海道江別市の「北海道立食品加工研究センター」、帯広市の食品加工会社「江戸屋」と共に日本食品科学工学会技術賞を受賞した。同会は国公立の研究機関や食品会社の技術者約3000人で構成。受賞した鎌田醤油の田中雅章・取締役製造本部長は「大変有意義な賞」と喜んでいる。
賞の対象になったのは、「ブナサケを用いたカツオ節様加工食品の開発および実用化」。これは、ブナサケ(産卵期を迎えて外観が悪くなり風味も低下したサケ)をカツオ節のような「サケ節」に加工し、商品化する研究。
ブナサケは若いサケに比べ脂肪分が減っているため、従来は食用には利用されず、多くが肥料や豚などの飼料に使われていた。しかし「節」に加工するにはかえってその方が適していることに着目した北海道立食品加工研究センターは、1994〜97年ごろ、サケ節の製造法を研究・開発した。江戸屋はこの研究を実用化し、98年6月、削り節として売り出した。さらに鎌田醤油は、サケ節を醤油加工品に添加するだしとして利用し、99年3月から「鮭節だし醤油」として売り出した。
北海道ではブナサケがだぶついており、特にシロザケは年間漁獲高約16万トンの1割以上が余剰となっている。一連の研究・応用によりその有効利用が期待されている。 【柴崎達矢】